ダーリンハニー吉川「鉄道は私のものではない」

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【テーマ決定】

『夏休みの自由研究』第2弾はダーリンハニー吉川です。本当にたくさんのご応募をいただきました。一通一通読ませていただいて、「これは研究してみたい!」と思ったのはタイトル通り、「ロマンスカーでロマンスしたい」です。読みあげます。

「以前から気になっていることは…、“小田急のロマンスカーでロマンスしたい”。柄にもなく友人に言ってみたら苦笑されてしまいましたが、やっぱりロマンスしたいから(笑)。ロマンスカーに乗ってみて、吉川さんにロマンスが発生するのか、ぜひリポートしてください!」 (40代/主婦)

ありがとうございます。一番嬉しかったのは、この方が「40代/主婦」の方だということです。いくつになってもロマンスはしたいものですよね(せめて気持ちだけでも)。『ロマンスの神様』でも「恋する気持ち何より素敵な宝物」という歌詞があるくらいですから。

ということで乗ってきました小田急ロマンスカー。
果たしてロマンスカーでロマンスは生まれるのか。

舞台は新宿駅からはじまります。


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【ロマンスってなんだ】

ロマンスカーといえばやはり展望席。1列目をゲットできなければ、ロマンスは生まれないだろう。私はロマンスカー@クラブの会員なので、びしっと展望席1 列目を確保することが出来た。新しいVSEは取れなかったけれど、15:40発のはこね号(LSE)なら比較的空いていた。時間が遅めだからだろう。ロマ ンスカー@クラブは座席の指定もできるし、予約さえすれば出発15分までにチケットを買えばいい。ロマンスカーでロマンスを生むにはぜひ会員になることをオススメします。

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予約しておいたチケットを発行

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ほら、展望席だよ

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こっちだよ

のっけからデート風になってしまっていることをご了承願いたい。

そもそも、ロマンスとはなんだろう。
恋の芽生え?甘い誘惑?駆け落ち?逃避行?

あとで調べてみたらそもそもは「ローマ的」という意味なんだそう。そこから「民衆のもの」→「恋愛話」「恋愛小説」へと派生したのだそうだ。

定義があいまいなまま、なぜか私は「ロマンスカー@デート」へとひた走る。


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【ロマンスカーカフェ】

ロマンスカーでロマンスする前に、まずはロマンスカーカフェでお茶をしたい。ここは真正面にロマンスカーが到着する。最高のロケーションだ。

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ロマンスカー・カフェ

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ほーら、みかんジュースだよ

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まぁ、うれしいわ!

出発時刻の10分前に来てさっと乗っておしまい、では淋しい。特急には独特の旅情がある。ロマンスカーに乗れるワクワク、展望席から景色を眺められるドキドキ。せめて30分前くらいに来て、ロマンスカーカフェで語り合いたいところだ。

「何度もロマンスカーには乗っているけど、君と乗るのは初めてだね」
「うん」
「見どころを解説するから任せておいて!」
「わー、うれしい」
「本当は君を展望しているのが一番だけど」
「うそ!電車の方が好きなんでしょ!」
「そんなことな…」

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あ!

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きた!

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きたー!

堂々たる風情でロマンスカーLSEはやってきた。

VSEもいいけれど、LSEは古風なロマンスカースタイルを踏襲していてカッコいい。さささ、早く乗ろう!

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乗ろう!

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早く僕の隣に!


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【いざ出発!】

ときめきを乗せて、ゆっくりと動き出すロマンスカー。早くもテンションMAX!

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動いたよ!

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やったー!

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まずは住宅地を滑り抜ける

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見て見て!4000形のダブルだ!

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レアなJR209系1000番台だ!

いきなり見どころが山ほどあるね!代々木上原あたりはすれ違う車両も見逃せないよ!下北沢を過ぎると高架&複々線になってスピードがどんどん上がっていくんだ。都会から住宅地、やがて郊外。この緩急もロマンスカーならでは!

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う、眩しい

そうそう、夕暮れの時間帯のロマンスカーは西日が当たるからけっこう眩しいんだ。展望席だから日除けもないしね。

そんなときはこれ!

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サングラス

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これでばっちり!

ほら、眩しくないでしょ?サンバイザーもいいけれど、全体を見るならやっぱりサングラス。なに、恥ずかしい?大丈夫大丈夫!眩しくて外が見られないよりかはいいでしょ?

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成城学園前は地下!

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喜多見の検車区だ!

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あっという間に多摩川だ!

登戸駅もキレイになったねぇ。なんか昔の彼女に会ったら大人びていてびっくりしちゃった感じ。少しドキッとしちゃったりして。あ、ゴメンゴメン、怒らないで!

怒らせちゃったお詫びに、お弁当タイムにしよう!


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お弁当とロマンスカーグッズ、そして土地?】


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ロマンスカーMSE・ランチBOX

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じゃーん!

美味しそうでしょ?

おっと、もうすぐ新百合ヶ丘だね。
この先、多摩線と分岐しますよー!

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片手間なあーん

どう美味しかった?分岐は見た?展望席だとお弁当に集中できないのが辛いところだね。でもある意味そこが醍醐味だと思うんだ。おっと、町田、相模大野。ザ・小田急とも言える町を過ぎていくよ。

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相模大野にも車庫があるんだ

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そうそう、君にMSEの折り畳み傘をプレゼント…

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あ!ちょうどすれ違い!

すごいタイミング!MSEの傘を出したとたんにMSE!こんな偶然ない!僕は今の瞬間、ロマンスが生まれた気がしたよ。君はどう?

ん?プレゼントが折り畳み傘じゃ嫌だ?

え?MSEなのに?

ま、せっかく展望席に乗ってるんだから喧嘩はやめよう、やめよう。

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あ!371系!

あれはJR東海の車両。1編成しかないからとても貴重だよ。デビューは91年。けっこうベテランだけど相変わらずシュッとしているよね。

たしかにカッコいい?
ウンウン、だんだん電車の魅力がわかってきてくれたみたいで嬉しいよ。

ねぇねぇ。

もし君と結婚したら、電車が見える所に土地を買って家を建てようよ。よし、じゃあ今から小田急線沿線、土地探しタイム!

うーん、どこかにないかなぁ…。

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あった!

線路の真どなり!あそこなら毎日毎日かぶりつきで小田急の車両が見られるね。MSEだってVSEだって、5000形だって何でもこいさ!いつかあそこで暮らそうね。そしてあの土地に廃車になったロマンスカーを置いて中に住もう!

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やがて自然が広がっていって

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まもなく小田原


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【小田原から箱根湯本へ】

実はこの日、小田急線でアクシデントがありロマンスカーは箱根湯本ではなく小田原折り返し。でもせっかくだから箱根湯本に行こう。よし、隣にきた8000形に乗り換えよう!

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乗り換えよう!

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各停でも十分展望できるよ!

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あ、三線軌条だ

レールが三本あるでしょ?普通は二本なんだけどこの先の箱根登山鉄道の線路の幅が広いんだ。手前の入生田に箱根登山鉄道の車庫があるから、出庫して箱根湯本まで行けるように三線軌条になってるんだ。昔は小田原から三本だったんだけどね。

僕たちのレールも三線軌条みたいに仲良く乗り入れしたいね。

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いよいよ終点、箱根湯本

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恋の終着駅、箱根湯本


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【ロマンスカーでロマンスはできたのか】

「ロマンスカーでロマンスしたい」。

結果としては「ロマンスカーで妄想デート」に変わってしまった。これじゃあ完全にうっとうしい鉄道ファンだ。ロマンスカーはもともと、『見知らぬ二人が隣 り合った席に座り、観光地に向かう途中で“ロマンス”が生まれるように』と名付けられたのだそうだ。なんて素敵なんだろう。そこに来て私は完全に自分だけ が楽しんでしまった。知識をひけらかしてしまった。

ロマンスカーでロマンスするには、ある程度の「ゆとり」と「落ち着き」が必要だというのが今回の研究結果です。

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さー折り返すよ!


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